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殺処分ゼロを推進する
私たちの活動について

日本の犬猫の殺処分の現状

 日本では年に約61万7000頭の犬が販売される一方、約1万5000頭が殺処分されています(猫は販売約13万3000、殺処分約6万7000)。

 私たちは、日本において犬猫の殺処分ゼロを継続的に実現するため、犬猫の引き取りと譲渡、繁殖の抑制、飼い主の意識改革などの総合的な取り組みが大切であると考えています。そしてその第一歩として、殺処分数ワースト県だった広島で殺処分をストップさせ、日本全体の殺処分ゼロのひとつのモデルを創出したいと考えています。

私たちの取り組みの概要

 私たちは、今まさに奪われようとする命を水際で救うため、2012年の夏に広島県神石高原町内で犬の引き取りを開始し、2013年7月には広島県動物愛護センターから犬の引き取りを始めました。2012年の保護活動開始当初は、神石高原町に収容用地と保護施設を確保し、まずは毎月数頭ずつの引き取りと譲渡の活動を始めました。2013年の7月からは、年2回(夏と年末)の「一斉引き出し」として、各々30頭前後の処分対象の犬の引き取りを行うとともに、2013年の9月に「広島の犬の殺処分ゼロを目指す1000日計画」を発表しました。2014年以降は神奈川県動物保護センターからも、年末の処分対象の犬の引き出しを数頭ずつ実施しています。

 そうした活動を続ける中で、用地の取得や活動資金、人材の確保の見通しがたってきたことから、2016年4月1日、広島県で処分対象となった犬の全頭引き取りを開始し、これまで継続しています。

 私たちの活動は、まず、今日にも愛護センターで殺されてしまう犬を引き取ることで命を救うこと。しかし、それだけで保護犬が幸せになるということではないと思っています。その保護犬に医療ケアやトレーニングを施し、終生飼養してくれる里親をさがし、マッチングを行っていくことがとても重要です。そのため、広島、湘南、東京(世田谷)に譲渡センターを設け、より多くの方が保護犬を飼うきっかけを得られるように努めています。同時に、さまざまな広報活動を通じて飼い主の意識改革を図るなど、犬猫を捨てる人自体を減らす活動も行っています。

 こうした取り組みは、困難なチャレンジではありますが、多くの方のご支援があってこそ実施できるものであり、支援者の皆様に深く感謝申し上げます。

保護犬の置かれている環境

 2017年3月現在、私たちは4万平方メートル以上の保護犬の収容用地を確保しており、約2000平方メートルの犬舎施設や8000平方メートル以上のドッグランがあります。犬舎内は、犬がある程度自由に動き回れる広さとなっております(病気の隔離犬舎などを除く)。現在、保護犬施設の増設工事を進めており、2017年中にはさらに大幅に収容力が増加する予定です。

 同時に、保護される犬は、医療面や行動面で様々な課題を抱えていることが多くありますので、保護犬を適切にトレーニングし、医療面における必要な対処等をするため、獣医師や訓練されたトレーナーの存在が非常に重要です。2017年3月現在、獣医師3名を含む約50名の専属スタッフに加え、多数の登録ボランティアの方々にもご協力いただいています。また、トレーナー育成のためのスクールを独自に設立し、2017年2月には9名が第一期の卒業生となりました。運営体制の強化や人材育成にも更に力を入れていきたいと考えております。

繁殖制限について

 猫は繁殖のコントロールが難しいことから、不妊去勢を第一優先とする判断をしています。その上でこれまでも不妊去勢を施す方針の他団体をサポートしてきました。公募助成の取り組みも新たに始め、全国の猫の殺処分ゼロに取り組む団体への応援も拡大していきたいと考えています。

 犬については、不妊去勢によるメリット・デメリットを生物学的、医学的観点から総合的に検討した上で、シェルター運営においてはコントロールによって繁殖を制限することを優先しつつ、年齢や病気の有無、性格などを考慮し、個体ごとに不妊去勢すべきであると判断した場合には行うこととしています。

 私たちの施設では、シーズン中の雌犬を隔離することで繁殖制限を行っています。譲渡後に関しては、里親希望者様がきちんと繁殖制限管理ができる状況かを個別に確認(家庭訪問を含む)し、繁殖制限の必要性を丁寧に説明した上で保護犬を譲渡することとしており、その後の不妊去勢の実施については里親様の意思を尊重しています。また、譲渡する保護犬すべてにマイクロチップを入れ、モニタリングが可能となるようにしています。さらに、全頭について神石高原町で畜犬登録を行うとともに、譲渡後も、譲渡先自治体に里親様が変更登録しているかどうかを、神石高原町のご協力を得て確認するようにしています。万が一、里親希望者様の理解と環境が十分でないと判断された場合には、譲渡は行わないこととしています。

私たちが目指すことと皆様へのお願い

 私たちは、殺処分のない社会を日本で継続的に実現することを目指しています。そのためには、理解と責任感のある飼い主を育て、広げていくことが必要不可欠であり、保護犬を飼うことを選択してくれる人が増えることも大切です。あわせて、必要な法制度の整備、ペットショップの在り方の改革を含め、社会全体の意識や仕組みの変化に向けても取り組んでまいります。

 その一環として、2017年2月、全国各地で殺処分ゼロに向けて活動する様々な団体を応援する公募助成の取り組みを始めました。

 必ず、広島県、そして全国で犬や猫の殺処分が継続してなくなる状況を実現する覚悟ですので、皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。

特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
ピースワンコ・ジャパン プロジェクト