【安倍誠 活動日誌】
本名は「モン吉」。遡ること6年ほど前、「今までで一番ヤバい犬がいる、どうにもならないから助けて欲しい」という連絡を受け、噛み犬として殺処分寸前だったところを助け出しました。
愛護センターでは、人を見る度に収容犬舎の柵越しに襲いかかっていました。ギラギラした鋭い目つきからは獣のようでした。その子をみて、一番感じた事は、とても悲しそう・・・。人間不信の固まりでした。保護後、検査期間の間にも検疫スタッフからも「今までで一番やばいです。「モン太」よりもやばいかもしれません。」と相談がありました。(※モン太・・・殺処分ギリギリで保護した気性難甲斐犬。私が特に可愛がっていたワンコで2015年に天寿を全うしました。)
「モン太」から名前をもらい、彼の名前を「モン吉」と名付けました。その後、自宅に連れて帰り、すぐに懐いてくれました。
モン吉も捨て犬です。心に大きな傷がありました。元々の状態を考えると、生まれてきて誰からも愛されたことも、優しくされたこともなかったのだと思います。 はじめは「感情」を持っていませんでした。 一人ぼっちで愛情に飢え「家族のような存在がほしい」と訴えているように感じました。 今では散歩も撫でることも、触れ合うこともできます。視線を合わせると「クゥーン・クゥーン」と甘えた声で鳴いてきます。抱きついてきます。猿のように頭まで登って来ます(笑)。大切な家族です。どんなワンコも根からの気性難はいません。モン吉のように捨てられ、心に傷を負い、咬み犬と呼ばれ、、、。 人から警戒され誰からも愛されることなく生きてきたワンコほど辛い過去を持っています。そんなワンコほど可哀想に思います。
今も尚、モン吉と同じような境遇により真っ暗闇な中で殺処分に怯えるワンコは日本中にいます。 そんなワンコ達に光を与えることができるのは人間だけです。
「ワンコを迎えている方は最後まで幸せにしてあげて下さい」
「これからワンコを迎える方は保護犬を選んで下さい」
ワンコ達の切なる願いです。 ワンコはどんな飼い主でも大好きで、信じていて、大切に思っています。 それはモン太やモン吉が教えてくれたことです。 人間もワンコに思いやりを。